TOKYO TECH ENERGY COURSE

学生の声

なぜエネルギーコース?

M2 泉芙由美融合理工学系

F. Izumi

融合理工学系の泉芙由美です。秋田研究室で、数カ月程度の長期間飛翔可能なスーパープレッシャー気球の開発をしております。研究は協同でなく個人で進めるものが多いですが、研究室の同期や先輩からアドバイスをし合うなど、切磋琢磨しながら研究・開発を進めています。
エネルギーコースを選んだ理由は、日本が抱えるエネルギー諸問題に対して、分野の垣根を超えた複合的な解決力が鍛えられると思ったからです。日々ニュースで流れているエネルギー諸問題について自身で考え、あらゆる角度から複合的に問題を捉えることの重要性や楽しさを学びました。この力はエネルギーに限らず、どんな仕事・研究にも役立つと思います。

M1 Dwinanri Egyna電気電子学系

E. Dwinanri

2000年代のエネルギー危機以来、私はエネルギー諸問題に関心を持つようになりました。また学部で電気工学を専攻した際は、電子部品やそれらの生産製造にも興味を持ちました。エネルギーコースでは様々な分野を学ぶ機会が用意されており、私も電子とエネルギーへの関心から薄膜太陽電池の研究を行っています。それ以外にも、持続可能なプロジェクト設計や政治など、様々な分野を幅広く学んできました。私の指導教員はとても協力的で、研究もチームで進めるスタイルなので新入生がより親しみ易くなっています。

M1 Wong Josiah機械系

J. Wong

2019年4月から修士課程でエネルギーコースを専攻してるジョサイアです。私は学部で石油工学を専攻しており、将来的にはエネルギーの分野で技術者として活躍したいと考え、エネルギーコースを専攻しました。現在はフォーム(泡)による原油増進回収法を研究しています。私の研究室には海外からの多く在籍しており、文化的に多様性のある環境の中でみんなに支えられながら研究を進めています。卒業後も多国籍な人材と共にエネルギーの分野で働き、将来的にはC-レベルリーダーとして活躍したいです。

M1 角廣泰生融合理工学系

Y. Kadohiro

私は再生可能エネルギー関して興味を持っており、将来それに関するプロジェクトに携わりたいと考え、エネルギーコースで学ぶことに決めました。現在は太陽熱温水器と熱電素子、及び相変化材料を組み合わせ、お湯の生成に加えて一日中発電できるような費用対効果の高いシステムをどのようにして構築するかに関して研究を行っています。卒業後は再生可能エネルギーに関連する企業や研究機関への就職を考えています。将来の夢としては、太陽熱や海洋エネルギーに関するプロジェクトに参加し、世界の再生可能エネルギーの割合を増やすことに貢献することです。エネルギーに関して興味がある学生は是非エネルギーコースへ!

M1 沼田彩由融合理工学系

A. Numata

融合理工学系の秋田研究室に所属しております、沼田彩由です。私は宇宙における将来輸送網について研究を行っております。宇宙分野は様々な分野の技術から成り立っています。エネルギーコースでは多くの工学分野の授業を受講することができ、直接宇宙と関わらずとも、いずれは自分の研究にも活かせることを期待してこのコースを選択しました。エネルギーコースでは多分野の授業が開講されているため、自分が大学院で何をしたいのかを明確にし、その目標に沿った授業計画を立てることが重要となります。新入生の方には、2年間という限られた時間の中で是非有意義な学生生活を送ってほしいと思います。

高木寛人 (2018年卒業)融合理工学系

H. Takaki

名前、所属、研究室名を教えてください。

環境・社会理工学院融合理工学系エネルギーコースに所属しております時松研究室の高木 寛人(たかき ひろと)です。

なぜエネルギーコースに所属しようと思ったきっかけは何ですか?

学部時代からエネルギーは頭の片隅にあったので、原理に関する部分や技術的な部分だけを勉強していました。しかし、そういった部分にとどまらず広い意味でエネルギーシステムを勉強する必要があると考えました。それは、エネルギー技術はスケールの大きいものが多く、社会に実装されるには経済的なバックアップが必要不可欠なことに気づいたからです。また、最新鋭の技術は社会で使われてこそ意味があると考えています。その伝道師のような存在になりたかったことと技術や原理に加えて政治や経済などの社会的な要素も包括的に勉強したかったことを考慮して、エネルギーコースを選択しました。

エネルギーコースにしてよかったことは何ですか?

ベースとなる必修授業が新カリキュラムとはいえしっかり確立されていたので、勉強しやすい印象でした。選択科目は機械、電気電子、化学、応用化学、材料と多くの系から提供されている授業なので、学部の勉強を元にしたカリキュラムを組みやすいと感じました。後述するように私の研究内容では技術面には深入りしていないので、エネルギーを中心とした経済政策や資源問題を扱った授業は、私にはとても魅力的に映りました。また、修士1年の冬には「エネルギーイノベーション協創プロジェクト」という科目でポスターセッションが開催され、系の仕切りに関係なく交流することができます。自分の研究に没頭する中、周囲の研究を見ることで自分の研究に生かすことも可能だと思います。

現在の研究内容を教えてください。

私はバイオマス発電の普及における経済政策的なアプローチを研究していました。日本では再生可能エネルギーの普及のために固定価格買取制度(FIT)と呼ばれる政策が展開されています。FITが抱える技術的、制度的、経済的な問題点を解決するため、新たな買取価格設定を目的にしています。木質バイオマス発電設備を対象に、既存の研究から独自の発電コストモデルを開発して様々な規模の設備容量に適用ました。得られた発電コストとFITによる利益の分析から、問題点を定量的に洗い出し、数理的な見地から新たな買取価格を提案する研究を行いました。

留学経験について教えてください。

修士1年の9月から3ヶ月間、「トビタテ留学JAPAN」の制度を利用してドイツ中央のカッセルという街でインターンをしていました。Regio Twinというプロジェクトに関わっていました。このプロジェクトは、地方自治体同士が再生可能エネルギーの普及のために技術面と政策面から情報共有できる場を提供するプロジェクトです。海外での働き方を学べたのはもちろんですが、プロジェクトのスピード感や政府系機関との連携の仕方を自分で経験できたことは大きな財産になりました。
修士2年の10月と11月にはスウェーデンのチャルマース工科大学に留学をしました。短い期間ではありましたが、バイオマスエネルギーを普及させるための海外の政策を知ることができました。また、論文の考察部分での助言をいただき、自分の立場を明確にした結論を得ることの大切さを教えていただきました。
この留学の帰りに台湾での国際学会に参加しました。世界的な潮流や学会の意義から、自分の研究内容が意味を持つことを改めて自覚し、自信を持つことができました。

今後の進路(進学、就職など)やどんな研究者・技術者になりたいかを教えてください。

4月からは国内で技術コンサルタントとして働きます。お客様から依頼された調査・分析・検討を行い、政策提案に結びつける仕事をする予定です。私の場合は、すでに研究で政策を対象に研究を行なっているので、研究を拡張して洗練する仕事と捉えることもできます。1つ1つの仕事を積み重ねて、技術と政策の架け橋になることを目標にしています。自分の成果を元に、省庁や自治体がエネルギーシステムを実装するお手伝いをしたいと考えています。また、エネルギーコースでの在学中には合計で5ヶ月ほど海外の生活を体験できたので、日本での活動にとどまらず、海外でも活躍する意欲が湧いてきました。常に世界情勢を見据えて、今後あるべき方向へ技術普及を促すことができるよう精進していきたいです。

後輩に向けたメッセージをお願いします。

エネルギーコースの特色は幅広さにあると思います。知識を深めることと広げることの両方が可能な環境を存分に生かしてください。また、研究において学内に籠るだけでなく留学してみることもおすすめします。いずれ国際的に活躍される方が多いと思いますので、そのための準備に適している時期を積極的に活用してください。

鈴木敦詞 (2018年卒業)電気電子系

A. Suzuki

私はエネルギーコース修士1年の鈴木敦詞です。私は2016年4月にエネルギーコースに参加し、2018年3月に卒業する予定です。私は電気電子工学に関する研究を行うと同時に、エネルギーに関して基本的な視点から学びたいと思い、エネルギーコースを選択しました。エネルギーコースの講義を受けることで、専門とは異なった幅広い視点でエネルギーに関する知識を得ることができ、非常に満足しています。私が技術者として社会に出た時に、エネルギーコースで得られた視点を活かしていきたいと考えております。

D1 上野一樹

K. Ueno

私は2016年にエネルギーコースに所属した上野一樹です。2017年度に卒業予定で、博士課程への進学を予定しています。超高速で激しく動き回る分子の運動を、制御し観測する研究をしています。エネルギーコースは多様な研究室が系の垣根を超えて集まっているので、自分の専門とは異なった広い視点を養えると考え、エネルギーコースを選択しました。将来的には専門外の知識も活かせる研究者を目指して日々勉強をしています。

M2 岡崎俊樹 (2019年卒業)化学系

T. Okazaki

エネルギーコース修士1年の岡崎俊樹です。私は、3.11の震災直後に住んでいた地区で計画停電が行われたこともあって、以前からエネルギー問題に強い関心を持っていました。エネルギーコースでは、エネルギーに関係する複数の分野を横断的に勉強することができるので、幅広い視点を獲得できます。今後新興国を中心にエネルギー需要が急増する中、分野の垣根を越えて問題に取り組める技術者を目指しております。

M2 亀田恵佑 (2019年卒業)

K. Kameda

2017年4月にエネルギーコースに所属した亀田恵佑です。私は東日本大震災により生じた福島原発事故を機に環境・エネルギー問題に関心を持つようになりました。例えば、再生可能エネルギーは地球環境やエネルギー保障の点から非常に重要です。しかし再生可能エネルギーを主要な電力源とするためには技術的、社会的に大きな課題があります。環境・エネルギー分野はその複雑性から一つの専門的な視点からの解決は困難です。そこで、自専門とは異なるエネルギー分野の知識を横断的に身に付けることができるエネルギーコースで広いバックグラウンドと深い専門性を培い、将来は日本の環境・エネルギー問題の取組みに貢献したいと考えています。

Photo by Si-take